病院などの医療機関が保険の対象となる治療を行った場合、診療報酬(治療費)の請求は患者と保険者の双方に対して行われます。日本の場合、患者に対する請求については、窓口で自己負担分として支払われ、保険者に対する請求については、国民健康保険や組合管掌健康保険など患者の保険の種類によって数か所に分かれますが、請求フォーマットは点数制によって統一されています。
一方、日本のような国民健康保険制度がないアメリカの場合、請求先の保険者は主に3,000社以上にも亘る民間の保険会社です。大小あわせれば数万社に上ります。その上、同じ治療をしても保険会社ごとに請求フォーマットが異なり、また患者の契約している保険内容によって異なるコードで請求しなければなりません。
また、アメリカでは患者負担分は窓口で受け取るのではなく、患者宛てに請求書を作成しなければなりません。患者と保険会社の双方に対する請求の事務処理量だけでも大変な作業となる上、保険会社ごとに異なるフォーマット・コードによって保険会社へ対する請求書の作成は煩雑さを極めます。医療機関独自による診療報酬の回収率は平均で30~35%の低さと言われており、医療機関を悩ませています。

次に医療機関が直面した問題は、診療報酬の資金化に時間がかかることでした。人員と時間を掛け、難しい事務処理を行って、やっと保険会社に正しく請求ができたとしても、すぐに診療報酬が支払われないこともしばしばあります。請求書の作成から診療報酬の受け取りまで平均で半年掛かります。医療機関としては、医療器具の購入やその他様々な費用が掛かりますので、資金確保は経営維持にとって大変重要です。
医療機関が抱える、これら2つのニーズから生まれたのがMARS回収専門会社です。優れた回収技術をもって、医療機関に代わって保険会社へ正しく請求し、高い回収率を実現するプロフェッショナル集団です。
医療機関は、MARSを回収専門会社に売却することで早期に資金化でき、事務負担の軽減も同時にできるようになります。また、MARS回収専門会社は、額面よりも低い価格で大量にMARSを買い取り、高い回収率で額面通りに回収することで、安定的で高い収益を上げることができます。お互いにメリットを享受した、良きビジネスパートナーとしてMARSビジネスは成り立っています。これがMARSビジネスの仕組みです。
MARSはこの数年、高齢化と医療費の高騰に伴い、毎年1兆ドルを超えるペースで発生しています。MARS回収会社が自社資本でMARSを購入しても、それは氷山の一角であり、回収しきれないMARSを医療機関が抱えている現状があります。そこで、回収 専門会社は自社資本以上のMARSを購入するために、ファンド化して投資金を募り、買い取りと回収の差額から配当を返すという投資商品の販売を開始しました。このMARSビジネスを運用対象としたファンドに対する投資が、MARS投資です。




